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2022 / 11 / 06
スコットランド オークニー島 KLVCヴォイスワークショップレポートvol. 4
スコットランド オークニー島 KLVCヴォイスワークショップレポートvol. 4
KLVCのあるオークニー島は、独自の歴史的背景を持ち、ヴァイキングの末裔の島です。したがって、島の人達は、自分を英国人でもスコットランド人でもなく、我々はオーケニアン Orcadian だと言い切ります。ここには、スコットランド本土とは違った独特の言語、音楽、文化、舞踊、食べ物、伝承民話があり、Kristinは受講者達に、この地で新しいものとの出会いを推奨しました。
連日の一日7時間半のレッスンが続いた後のお休みの一日に、異文化に触れたり、オークニー島の自然に触れることは、受講者にとって、心豊かな体験になります。
島の交通ルートはほとんどが車ですが、KLVCのスタッフが希望の場所に連れて行ってくれます。新しいスタッフのRachel とJoeです。
オークニー島には考古学上重要な古代の遺跡があり、リング・オブ・ブロッガーRing of Brodgar は、紀元前2500~2000年に建てられたと思われる石柱サークルです。60本あった直立の石柱のうち、現在は27本残っていて、直径104メートルのほぼ完全なサークルをなしているのには、驚きしかありません。
約5000年前の新石器時代の集落遺跡のスカラ・ブレエSkara Brae は良好に保存されていて、古代の人々の営みが今も感じられる遺跡です。
島の至るところに牛や羊がいて、生きとし生けるものとの距離が限りなく近いのです。
島のエネルギーは、風力と海洋エネルギーによって賄われいて、そこここに風力発電の装置が見られます。
断崖絶壁から見る北の果ての海は荒く、島の歴史は海賊から始まり、船乗り達の歴史でもあります。大自然を前に受講者たちの心に様々な思いがよぎります。
自然に恵まれたオークニー島では、毛糸も有名で海藻だけ食べている羊の毛で作られているオークニーヤーンは、鮮やかな色彩です。
冬の夜空にはオーロラが出るオークニー島、毛糸の色彩もそこからきているのかもしれません。もちろん手染めです。
食事も独特です。バスケットボールくらいあるカリフラワーやカブを使った島の料理は、スタッフのRenaの手料理で食べることが出来ます。休日だけではなく、ワークショップでの食事は全てRenaによる地元の料理です。
こうして受講者達は、心も身体も広がって、明日からのレッスンに臨むことが出来るのです。
ふと、六年前に亡きKristinと食事をした時のことを思い出します。オークニー島での全ての時間が彼女のヴォイスワークであり、彼女の思想だったのだと、改めて実感するのです。
さあ、明日はレッスン再開です。
continued