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2015 / 05 / 27
studio unseen クラス進行状況のお知らせ!
2015年3月にスタートした、studio unseen での、3つの長期クラスの様子を報告します。
#Linklater voice work ” Freeing the Natural Voice”
リンクレイターヴォイスワーク基本クラス(日曜日&金曜日)
3月1日より、15名の参加者でスタートです。
今までにない、ビッグクラスで嬉しい悲鳴をあげつつ、
受講者の体感と、空間を大切にしてゆきたいので、開始から2ヶ月で2つのクラスに分けました。
日曜日クラスと金曜日クラス。ただいま、平行して進行中です。
声を聴覚だけでなく、人の持つ様々なsence (視覚、触覚、味覚、嗅覚)から、
共感覚を目覚めさせていき、その人その人の、声を阻んでいたものを取り除き、
生まれながらに持っている”自由”な声を体験してゆきます。
なぜなら、聴覚のみの判断は、人は否定しがちになってしまい、それによる恐れは冒険を阻むからです。
どうしても、人は他者から言われた事(母、先生、演出家など)
を思い込んでしまっています。
「私の声は◯◯だからダメなのだ」
これはまったくの、根拠の無い思い込みがほどんどです。
みな、可能性に満ちているのです。
しかし、それをもういちど、reeducate (導きを正す)のは、時間がかかります。
クラスは、いきなり発声というところには行かず、地道な身体の
エクササイズを重ねてゆきます。”声”とは、身体のワークの
結果として、変化をなすものでしかありません。
声のシステムの、脊椎の認識、横隔膜への体感と確信。
声帯で作られるのは、音波です。これにほとんどの人が
気づいていません。その声帯で作られた音波を
人は身体の共鳴体によって、共鳴させてゆきます。
それは、骨、骨と骨の表層で作られる空間(スペース)
軟骨…..
そして、ヴァイヴレイション(振動)は、それらに広がり、
リラックスしていれば、どんどん響き、緊張しているところでは
小さくなってしまい、また、意識を向けると喜んで広がってゆきます。
生き物のようなヴァイヴレイション。
今の時点で、生徒は自分の声はノドで出しているという思い込みから
脱却して、ヴァイヴレイションが身体のどこに響いているかを、
クラスメートと共に学んでゆきながら、
新しい自分の声に出会って行きます!
脱力には、重力との関係を体験させてゆきます。
5月までほぼ、垂直方向の身体(standing position)
で、学習してきました。そして、これからは、いよいよフロアーワークに入ってゆきます。
様々な神経叢へのワークに入ってゆき、それは、感情とも
大切な関係を持った箇所です。ここでは、脊椎の一番下になる仙骨、尾てい骨、
骨盤底のエリアに入ってゆきます。
私がこのように、長期クラスで生徒たちとの実際のワークで、
最近、思うことは、演劇の様々なエクササイズをやるうえで、
指導者にとって大切なことは、そのエクササイズがどういった目的を持ち、身体的、そして感情的な人に対する働きかけへの
理論を理解した上で、生徒に渡してゆくことだということです。
声に対する、心理学、解剖学の知識を持ったうえで、アクターや生徒の
身体に不可のかからない状態で、エクササイズする。
そうでないと、たとえば、十分に準備出来てない声や身体のアクターの、
感情のみを強烈な方法で刺激してしまうと、熱い熱湯(エモーション)
を薄いガラスのコップにいきなり入れるようなもの。パリンと容れ物が割れてしまうのだけは、避けるべきだと
思います。
これが、私が師である、クリスティン・リンクレイターから学んだことの1つであり、
今、生徒たちに実践していることです。
#Stella Adoler Acting script analysis & technique class
#ステラ・アドラー演劇戯曲解釈&基本テクニーククラス(日曜日)
こちらは、日曜日の夜18時半より始まります。
3月スタートから、いくつかの、基本的なテクニークの課題をクリアしてゆき、
5月に入り、戯曲をしっかりと解釈するという目的として、ジョン・パトリック・シャンリィの
「ダニーと紺碧の海」の冒頭シーンを
「アクション」による、ブレイクダウンをやってゆきます。
ダニーの「目的」Objet 、
そこに立ちはだかる、ロベルタによる「障壁」Obstacles
それ故に行われるキャラクターの「行動」Actionを
脚本から見つけてゆきます。
#Linklater Voice work Advanced class
リンクレイターヴォイス アドヴァンストクラス(上級者クラス)
(土曜日)
こちらは、昨年一年間、基本クラスを終了したメンバーによるクラスです。
教えるということを目標に持った生徒には、実践としてデモンストレーションを
行ってゆきます。
6月の雨の季節を前に、スタジオでは早くも熱気を持ったエネルギーが満ち満ちてきました。
この意気で、夏に突入したいものです!