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2015 / 01 / 01
2015年 新年のご挨拶
新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
新しい年を迎え、2015年に向けての歩みをスタートする今日は、
昨年2014年の一年を振り返ってみたいと思います。
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1月は母校湘南高校にて、ヴォイスセミナーをやらせて頂きました。
「湘南の今を生きる ~ヴォイスワークとパフォーマンス」
約半年かけて練習を重ね、同じ学び舎の共有を持つ、素晴らしい仲間と共有の時間を持てたことに、
感謝です。自分自身が宝塚に入る前の、16歳から18歳までの多感な時間を過ごした場所への
回帰は、それぞれの道を歩む仲間を通して、これからの方向性に様々な可能性をみせてくれました。
湘南に吹く風に深呼吸することは、私自身にも新生をもたらしてくれたのです。
この繋がりから、同級生は今は教育者になられている方たちも多いのですが、
昨年は青山学院女子短期大学、立教大学でも
ヴォイスや演劇の教えをする機会を頂けたこと、嬉しく思っています。
若い方たちに触れるたびに、どうやったら彼らの身体や思考がもっと
囚われない方向に行くのだろうと考え、そして新しい発見に喜びを感じます。
結果人間学を知りたいから演劇やヴォイスワークを探求しているようなものです。
こういった機会は今年も増やしてゆけたらと願っています。
3月には、もう何度も再演してきたアメリカ人が書いたヒロシマの子ども劇を
脚色して、「音楽劇A Thousand Cranes 〜禎子と千羽鶴〜」を古民家の空間で
上演しました。こうして女優として演じることも大切な学びのプロセスと思っています。
地域とのコラボレーション、よい体験が出来ました。
新しい年に、こういった作品を淘汰するのではなく、続けてゆくことで、
未来を見てゆきたいと思います。
studio には、素晴らしいゲスト講師の方が来て下さいました。
ピナヴァウシュのダンスカンパニーで踊り続けていらして、カフェ・ミュラーでは
その表現力に心震わされる名ダンサージャン・サスポータスさんです。
「この空間が好きです」とおっしゃってくださるジャンさん。
3月も来日されるそうなので、また日程を合わせて実現したいものです。
重力と反重力の中にある動き、これはヴォイスワークや演劇にも通じる
大切な身体ワークなので、私としては一緒に学べたこと、素晴らしい体験でした。
一方、俊晴、敬晴は、3月にダブル受験。これはもう神様に守られたとしか思えません…。
二人とも第一志望に合格。トシは上智大学英文学科で、好きな学問を素晴らしい
教授達から学習出来るという環境、たかは、うちから通学3分。垣根の向こう側の都立高校で、
彼らしく学校生活を楽しんでいます。野球部員になりました。
3人でバランスを取って生きてきたと思ってきましたが、多くの方たちに支えられました。
子育てはあとひと踏ん張りだ!
この写真を撮って下さった写真家落合由利子さんとの出会いも同年代を生きる女性同士、
新しいお付き合いが出来そうです。
4月はなんといっても宝塚100周年の式典です。
20代のすべて、自分の基礎の土台を作って頂いた場所。小林一三翁の理念に立ち返り、
大劇場、音楽学校、宝塚の阪急電車沿線の山々の景色、懐かしい地元の方たちや
同期生との再会。世界に類をみない素晴らしい歌劇団を実感。
ここで育てて頂いたことをあらためて感謝し、
新しい歩みへ精進したいと思いました。
7月はイギリスロンドン大学で、宝塚についての講演会を2回させて頂きました。
久しぶりの英語でのやりとり、ちょっとドキドキでした。
元タカラジェンヌとしての講演に加え、
演出家の三木先生にもお願いして、演出家の視点からの原稿を書いて頂き、
息子に翻訳してもらい、発表。素晴らしい文書を頂きました。
アジアの稀有な100年の歴史あるシアターアートに興味を持った、様々な分野のエキスパートの方たちが
来てくださり、いろんな質疑応答が出来たこと、男役については、これもほんとに同期に感謝なのですが、
元男役雪組風見玲央 中野万知子ことまちこが一緒に来てくれて、
しっかりと男役について、レクチャーしてくれたのも、感謝です。
彼女の所作と立ち姿の美しさ、凛とした居方を持続出来ているのも、
宝塚の教育の賜物と言っていいと思います。
さてさて、ロンドンから私は小さなプロペラ機に乗って、
最北の果て、スコットランドのオークニー島にある、
リンクレイターヴォイスワークのスタジオに一人向かいます。
2014年国際取得講師トレーニングに、一昨年の
アメリカボストンの続きで、直接に創設者である、
クリスティン・リンクレイター女史からの教えをもらい、
かけがえのない体験が出来ました。
私がここで体験したことは、
人を指導する立場にある人たちはどうあるべきかを
クリスティン・リンクレイターは50年かけて
ティーチャートレーニングとしてしっかりと構築したのだということです。
これを享受するのは、一種の戦いのようでもあり、まさに、人と人がぶつかり合い、
ともにわかちあい、涙出来、最終的には自分自身として自立してゆく体験でした。
無事に合格出来ました。日本人では第一号、アジアでは二人目です。
資格を取ることよりも、内容をきちんと理解して、伝授してゆく
エネルギーを持続し続けることが大切とわかっていますので、
今年はむしろ、昨年よりもよりチャレンジの年となりそうです。
わくわくします。
9月は帰国して落ち着く間もなく、リハーサルにはいった、
「宝塚70期生30周年記念 マグノリアコンサート」でした。
脚本、演出を担当しましたが、結果はやっぱりしっかり者の同期や企画をしてくれた
西岡知子ちゃんの協力の元に出来上がった作品です。
宝塚の名曲、ベルばらメドレー、同期生との共演とおしゃべり、フロアバレエバーアスティエの演出、
やってみたいことはすべて打ち込みました!楽しかったですw
年頭から上記と同時進行で続けてきた、studio unseen でのヴォイスワークとステラ・アドラー演劇の
長期クラス、studio unseen のメインワークとも言えます。10月11月には発表会を無事に終えることが出来ました。受講生たちと共に、
継続出来たことに感謝です。しっかりと少人数でじっくりと学ぶをモットーにしています。
基本から着実に積み上げ、戯曲を解釈出来る力をつけ、シーンワークへのプロセス。
ヴォイスクラスは最終的には自分自身を声を通して自由にしてゆくのです。
生徒たちの葛藤や成長をみると、胸が熱くなる瞬間が何度もありました。
今年の新しい長期クラスや、ワークショップも、募集開始致します。
どんな出会いがあるか、楽しみです。
発表会で活気溢れるstudio で、加えて秋の終わりに「ヴォイスの報告会」をやりました。
アレクサンダー・テクニーク講師の福本亜紀さんが企画してくださり、
私のアメリカとスコットランドでのクリスティンとの学びを
映像と音声で、しっかりと伝えることが出来ました。幸いなことに、
好評を頂き、当日来られなかった方たちのために、今年2月21日にももう一度、
こんどは目黒のBODY CHANCE でやることになりました。
沢山の方たちに来て頂けたらと思います。
この企画を作ってくれた目黒のアレクサンダー・テクニークBODY CHANCEでの講師の方たちへの
ヴォイスワークは、もう4年になります。これも感謝です。スタジオにもこういった講師の方たちに
来て頂けるのが、受講者の学びを深くしています。
今年のラスト、12月は1日体験ワークショップを6回企画しました。ネット検索や口コミ、
皆さんそれぞれ、興味を持って下さった方がスタジオに足を運んでくださいました。
こういった出会いによって、自分の演じる道をじっくりと見極めようとする女優さん、俳優さんと話す機会はとても
貴重なものです。
また、プロのコーチングの方たちへのヴォイスワークも実現。
田村恵さんの豪快でいて、繊細な、企画力に感謝です。あと一回は今月なので、
楽しみです。
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まだまだここに書けない様々な出会いや再会、学び…..
年が明けた今日は、東京にもはらはらと雪が降り始めました。
心は真白な新雪を踏むような気持で
新たなな歩みを始めたいと思います。
皆様、今後とも、どうかよろしくお願い致します。
感謝を込めて。
noriko