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2010 / 09 / 21
響きあう身体と声 フィンランドからの妖精
これだ!
絶対参加しなくちゃいけない。
直感でこのフライヤーを手にしたときに思った。
2010演劇CAMP in 中津川 国際演劇交流セミナー2010「フィンランド特集」ワークショップ
”パフォーマンス・アートの現在、響き合う身体と声”
冷蔵庫に4日分の食料があることを確認し、ご近所、お友達にもよろしくを言って
早朝新宿発のバスに飛び乗って、ついた先は
ここ。
岐阜県中津川市常磐神社。
フライヤーにはこうある。
「ヴォイス・パフォーマンスとは?
歌詞の音階に縛られた一般的な歌とは異なり、
パフォーマーの身体制に依拠した、より自由度の高い表現。
アメリカのメレディス・モンクらの活動が知られている。
ヘイニ・ヌカリの場合、いわゆる楽典的な作曲による音楽だけにしばられず、
自然の中の環境音に自身の身体を反応させて、即興的に声を探る作業を通しても
作品を作っている。」
と、ある。
私はこういったヴォイスワークをseeking=探していたので心は期待で一杯!
そして….
ヘイニのそれは、予想を超えて、素晴しかった。
私たちはこういった環境の中で、自分のサウンドに気づき、
お互いに響き合ってゆく。
4日間、頭を真っ白にして、
自分の身体とサウンドに向き合って、
夏の家で家事をやっているときとはまったく別の汗をかいて、
全身ぐっしょりになってゆく。
ここに集まった、20数名の仲間たちは、バックグラウンドも年齢もまったく違う者同士。
それが、一緒にワークして、寝食を共にして、お風呂にも一緒に入って….
合宿とあるのだから、そのとおりなのだけど、
皆の打ち解け合いは格別のものになってゆく。
これは何故だろう…
なんと言っても、heiniのパーソナルからくるものと、
プラス、この環境なのだと思う。
里を見守る神社が小高いところにあって、
里の人々は鎮守の森に囲まれて、真摯にちょうど稲刈りをされているのを見ると、
よい気を感じないわけがない!
私は思う。
先進国の中で、一番の森林国はフィンランド、では、2番目は?
日本なのです。
この事を言うと、え!そうなの?という反応が多い。
彼女のまるで森の妖精のような存在感は自然、私たちの何かを呼び起こしていると思う。
こういった里山を忘れかけてしまう日常で、ここで
この環境で、
これだけ集中して、身体とヴォイスに向き合えて、私は幸せだった。
ありがとう…..
で、
なぜ、こんな素敵なワークショップが実現したかというと、
この方、
演出家の中野志朗さんが
文化庁の研修生時代に、ベルリンに滞在されたときに、
このheiniのワークショップに参加されて、
これは!!!と思って、
今回、実現に至った訳。
そのプロセスを思うと私、泣けてくる。
アートって、結局は
これが好き!って信じた何かを伝える人のムーブメントなのではないかしら。
自分がこれが好きだってことね。
4日間の合宿を終えて、深夜に家に着く。
留守番を守ってくれた我が息子、toshiは明日の漢字テストの為、まだ起きていて、
出迎えてくれた。
「いやあ〜〜〜よかった!すごくよかった!」と
合宿での出来事を語る私に、彼は弟、たかと観た、ガンダムの映画を語ってくれた。
とても、心に響いたそうだ。
おもしろいな、と内心思う。
普通、合宿から帰ってくる立場は息子で、聞き手は母なのにね。
toshi:「あのさ、合宿の良さってさ、」
noriko:「うん、」
toshi:「家に帰ってきて、うちのご飯が美味いって思うことだよね」
へ〜〜〜、
そんなこと、思っていたんだ。少し嬉しい。
日々のご飯のメニューを考える日常が苦痛にならない魔法を最後にもらいました!
さてさて、長くなったので、
このワークショップを企画した、
演劇CAMP in 中津川のことはまた後日!